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人生は雨の日ばかりじゃない  Ver.2

弱かったり 運が悪かったり 何も知らないとしても それは何もやらない事のいいわけにはならない そんなzak_mustangプレゼンツなblog

かまぼこレポート

食彩の王国」観たらお題が「かまぼこ」だった。
別に練り物親善大使ではないが(笑)、ちょっと興味深かったのでいろいろ調べてみた。

 
魚をすりつぶす→血合、脂を取り除くため水に晒す→小骨、皮を取り除くため裏ごし→板に貼り付け成形→蒸す
というかまぼこの全工程は現在はまるまる全自動化されている。日本人すげえ。
その一方では、手練りで板に盛り付け金太郎飴よろしく鶴の絵をかまぼこの断面に描く昔ながらの職人技などもあって、こちらはまた溜息が出るほどスンバラシイ。職人さん曰く、包丁を持つまでに10年、修行50年だそうだ(笑)。

かまぼこの起源は定かではないが、平安時代に「蒲鉾」という言葉が登場しているという話もある。
しかし文献に頻繁に登場するようになったのは室町時代後期(1500年代)とのことで、これはかまぼこの主原料である魚のすり身を作るのに必要なすり鉢、すりこぎが文献に頻繁に登場するようになる年代と一致する。道具の普及がかまぼこの普及を促進した、といえるのかもしれない。どちらが玉子でどちらがにわとりなのかはわからないが。
なんにせよ食文化としては少なくとも500年の歴史をもつ食べ物なのだ。

蒲鉾」という漢字からわかるように、当初は細い棒にすり身を巻きつけて焼いたものが主流だったようだ。見た目が蒲の穂とか鉾に似てるというベタな理由だ。要は現在のちくわである。

では板に付けた現在スタイルのかまぼこはいつ作られるようになったのか、というと、普及が新しい技法を創出したということなのか初出はやはり室町時代後期らしい。
その製造法としては、すりみを棒に巻いたものまたは板に乗せたものをそのままただ焼くのが長らくスタンダードで、現在のように蒸すようになったのはそれから300年ほど下って江戸時代の後期。蒸した後焼くのが関西風で蒸した白いままというのが関東風だそうだ。白い外見が江戸では好まれたらしい。

かまぼこ板の材質は樅の木が一般的で、これは無味無臭で板の匂いがかまぼこに移らないというのが主な理由だそうだ。しかし焼くことの多い関西では、焼いた際に香りを移すために杉板が用いられるのも珍しくないという。
樅の木が用いられるのは、ただ無味無臭という理由だけでなく、樅の木の板に貼り付けること自体が樅の木が持つ抗菌作用によって保存食に向いているということを昔の人が経験的に知っていたからかもしれないなと思う。もしかするとこれがかまぼこを板に載せるようになった理由なのではないだろうか。

かまぼこの親戚ともいえるはんぺんさつま揚げはどうなのか、というと、ともに成立は江戸時代に入ってからのようだ。特にさつま揚げは東南アジア諸国にも同様の料理があり、かまぼこからの派生というよりは「油で揚げる」という技法とともに海外から伝わった結果によると思われる。関西圏では「天ぷら」というそうだし。

かまぼこ等の原料であるすり身の冷凍技術が確立されたのはずっと下って1960年代のこと。冷凍するとすり身の主成分であるたんぱく質が変質してしまうためそれまでは困難であったらしい。これによってかまぼこ等のすり身製品が世界中で食べられるようになったそうだ。現在KamabokoやSurimiという単語はSushiやTeriyaki同様世界で通用するらしい。

ではかまぼこのような食品の海外での食文化としてはどうなのか、というと、すり身食品ということでいえば、クネルやソーセージのような肉製品などを含めると少なくとも全ヨーロッパ、アジアに分布する。いわゆる魚のすり身のみというものに限定すると、これは原料の入手性が関係するのだろうが、やはり中国、東南アジアに多いようだ。香港やシンガポールではしんじょのような球状の練り物(Fishballという)が、粥、麺、鍋などの具として一般的だ。
ただしそれらは球状、板状に成形して蒸す、揚げる、茹でる、というものが多く、板に貼り付けるというのはやはり日本独自の形のようだ。
主に寒い地域に分布する樅の木と主に南方に分布する魚のすり身食文化とのコラボレーションということで、日本という地域での発生はある意味必然だったのかもしれない。

オレはすり身製品における日本の最大の発明はカニカマではないか、と思う。
いかに日本人がカニ好きかということを端的に表しているような製品だ(笑)。
これもまた現在では日本だけでなく世界で広く食べられているらしいが。

オレ的には練り物は好きだが、当のかまぼこ自体はそれほどフェイバリットではない。サツマイモ天を炙ってしょうが醤油つけて食うのが好きだな。あと魚肉ソーセージ。
それに、これからおでんの季節だしね。
ソーセージ巻きとか餃子巻きとか邪道っぽいのも意外と好き。

ちなみにオーディオ製品で高音も低音も出ない安物の音を評して「カマボコ」というけど、これは周波数曲線がカマボコの断面のように両端でカーブを描きながらストンと落ちていくさまになぞらえているのだな。
  1. 2006/11/11(土) 12:46:11|
  2. 食べ物
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

関東に出て来て思ったんですが、「練り物の天ぷら」は天ぷらって言わないんですね(笑

ちなみに西日本に行く機会があれば丸天うどん/そばをどうぞ。
器の直径に近い大きさの「天ぷら」がそのままもしくはスライスしたものが載って出てきます。
うまいです。
  1. 2006/11/12(日) 01:10:38 |
  2. URL |
  3. だいえん #-
  4. [ 編集]

>>だいえんさん
関東では「さつま揚げ」ですね。
丸天うどんはまだ食べたことないです。西のほうに行った際には注意してみますね。
  1. 2006/11/12(日) 17:42:20 |
  2. URL |
  3. zak #-
  4. [ 編集]

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