平野博文官房長官は19日の参院内閣委員会で、平成15〜20年にイラク特別措置法に基づき同国に派遣した自衛隊の活動について「違憲だとは考えていない。われわれの理解では(活動場所は)非戦闘地域だったという認識だ」との認識を示した。民主党は野党時代、イラクを戦闘地域と位置づけ、自衛隊の撤収を求めてきたが、前言を撤回したことになる。
平野氏は答弁で「自衛隊が活動した地域がイラク特措法の定める通り非戦闘地域だったかどうかは、野党のときには十分分かっていなかった」と釈明した。小沢一郎幹事長が「違憲」と断じていたインド洋での補給活動に関しても「憲法違反ではないと認識している」と述べた。連立政権に加わる社民党は自衛隊の派遣自体を違憲と主張しており、食い違いを見せた。
一方、岡田克也外相は19日の参院外交防衛委員会で自衛隊のイラク派遣について「当時の小泉純一郎首相は非戦闘地域の定義をきちんと答えなかった。今でもあのときの議論は明確な解決に至っていない」と述べ、閣内の足並みの乱れを露呈した。
民主党はかつて、小泉首相の「自衛隊が活動する地域が非戦闘地域」との答弁に猛反発。鳩山由紀夫首相は党幹事長だった17年9月、衆院本会議の代表質問で「現在のイラクにはイラク特措法に言う非戦闘地域はない」と主張し、岡田氏も党代表だった同年1月の代表質問で「現在のイラクに非戦闘地域はない」と明言していた。
平野博文官房長官は20日の記者会見で、04年4月〜09年10月に国庫から歴代官房長官に支払われた内閣官房報償費(官房機密費)の金額を公表した。具体的な使途は公表しなかった。今夏の衆院選(8月30日)直後の9月1日の支出額が2億5000万円と突出しており、麻生政権末期の資金の動きの不自然さが際立った。
鳩山由紀夫首相は20日、機密費の使途に関し「いつまでも表に出さないでいいのか、考える必要はある。国益もあるが、世の中は透明性を求めている。平野長官が最終的な判断をすると期待している」と述べ、公表の是非を検討する考えを示した。首相官邸で記者団に語った。
公表されたのは歴代長官が内閣府に機密費支出を請求した日付と支出額で、文書の保存期限とされる過去5年分。情報公開請求での開示内容と同様の範囲にとどまった。
内閣府によると、機密費の04〜09年度の予算額はいずれも14億6165万2000円。うち12億3021万1000円が長官の所管分で、残りは内閣情報調査室の予算。
自公政権下の04〜08年度の支出額は4月に2億円を請求し、5月〜翌年1月は1億円ずつ請求。2月は残額を一気に請求し、3月は請求も支出もなかった。各年度の返納額は約12万〜43万円だった。
このパターンから外れたのが麻生政権下の09年9月1日の2億5000万円だ。請求者の河村建夫前官房長官は20日、東京都内で記者団に「私の判断だが、今は政権内におらず、答える立場にない」と詳細なコメントを避けた。平野氏は同日の会見で、就任時に「官邸の金庫には(機密費は)なかった」と述べ、自公政権からの現金での引き継ぎはなかったとした。ただ、「その時々に必要だと思って支出したのだろうから、憶測を呼ぶ類推をするつもりはない」とも述べ、使途は追及しない構えだ。
政権交代後の9月と10月の支出額はそれぞれ6000万円にとどまる。異例の大量支出があったためで、残金の3.8億円余りを9月〜翌年2月の6カ月でほぼ均等になるよう割った金額となった模様だ。【横田愛、坂口裕彦】

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Author:zak
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